2000,10,26

陳 述 書  3

 

    1.  仕事の変遷            P 1
    2.  交渉経過             P 2〜P 4
    3.  おんな労働組合との団交     P 5〜P 7

 

原告 屋嘉比 ふみ子


1、仕事の変遷

1981, 5, 6  入社。 総務部管理課
           ・内管のオーダー精算  IMさん(女性)と二人で従事する。
1982,       京ガスに初めてコンピューター導入
           ・オーダー入力
           ・在庫管理  総務部長NM氏(84年退社)と一緒に現在のシステムを作る。
           (現在使用の入庫、出庫表の元版作成)
1983,11,26  会社は経営不振を理由に合理化提案
1984, 2,24  解雇通知
1984, 3,22  解雇撤回
1984, 4     以後、内管精算はIMさんが専任となり、屋嘉比は在庫管理のみ(2年間)
1986, 6, 1  建設部に配転
           ・支管、供給管の検収(精算)業務に就く
           ・入札積算(支管のみ) PE管事前見積
1987,       建設部にコンピューター導入 OGとのオンライン――(現場表入力) 
            ワープロ、マルチプラン
1992,11.22  MACS導入 (施工書類の大半がオンライン化)
1996, 4, 1  本管工事会社となる――本管工事の入札積算、検収全てが加わる
1998, 3     パソコン導入(Windows95)
            MACS(Management of Constructions System)、
            メール、イントラネット、エクセル、ワード、管理者決裁などOGとのオンライン一式

2000, 6〜    決定通知書――全ての指令書の事前積算(受注額と工事士支払い額)
2000,10     CAD(図面をパソコンで作成)導入


2、交渉経過

1984 解雇撤回後、安藤社長に直接賃金是正を要求。
社長は屋嘉比を敵視しており、交渉拒否。何度も交渉を申入れたが、交渉は門前払いで成立していない。
1985, 1 屋嘉比は職組の執行委員
冬期一時金交渉で、一時金の配分を一律にするよう要求。(それまで不当な査定が入っており、女性は常に低額に押さえられてきた。入社3年未満は、何の根拠も無く平均何ヶ月の対象外と言われていた)
安藤社長は「一律でも良い。計算が簡単だ」といったが、MK監査役は猛反対。 
職組男性からも反対意見が多数出て、屋嘉比の主張はつぶされた。

    ※ 反対意見の主なもの―「京ガスは年功制で、若い頃からずっと低賃金に耐えてきた。やっと平均以上の一時金になったのに、今更一律にされるのは不当である。」――SNさんと同年齢の男性(OSさん、現在次長)の意見。

1986 ・建設部に配転後、猪岡社長に賃金是正を直訴。猪岡社長は、女性の生休取得と男性との時間差(週2時間)を理由に是正を拒否。「生休は労基法改正で企業の義務ではなくなりました。でも、京ガスはこれまで通り女性には生休を保障しています」が拒否理由。屋嘉比は「女性の労働実態を知っているのですか?」と聞いたが、ほとんど把握できていなかった。猪岡社長は「いつでも何でも話し合いましょう」と言いつつ、社長と直接交渉させないよう部長達に指示した。その後KW部長から「給料のことなんか社長に直接言うとは何事か。言いたいことがあったら、ワシに言え」と注意された。
  〃 , 6 一時金交渉の組合大会で、屋嘉比が男女賃金格差是正を要求課題にして欲しいと職組に要請すると、「均等法が施行されたので、女も男並みに働くべきだ」と当時のMY委員長に言われた。屋嘉比は、「問題をすり替えないで下さい。是正が先でしょう」と主張したが、「屋嘉比の個人的な意見」と封じられた。
1986〜90 職組に一貫して問題提起し続けた。
1990, 7 猪岡社長退社――谷和社長就任
  〃   8 KW部長、KM部長が取締役に昇格
  〃   8 おんな労組と京ガス女性たちとで対策会議を始める。
  〃   9 変形労働時間制による女性の労働時間延長拒否――現行の40時間を守る。
  〃  10 お茶汲み全廃
  〃  12 屋嘉比の強硬な要求と女性の団結の結果、冬期一時金で、各自の基準内賃金 一律を勝ち取る。しかし、この時は査定によるプラスアルファが付いた。この金額が各自いくらだったか全く分からない。(甲37号証)
1991, 1 屋嘉比――職組の三役
  〃 勤務評価制度導入案が会社から出される。(甲24号証)
  〃  4,25 職組は勤務評価制度導入案撤回の要求書を提出。(甲  号証)
  〃  6,17 一時金の団交席上、谷和社長は各自の基準内賃金一律給比に強く反対し、査定によるプラスアルファを付けたいと主張した。屋嘉比が強行に反対すると「今後は屋嘉比が休みの日に団交する。屋嘉比さえいなければ、勤評なんかすぐに通るのだ」と暴言を吐いた。社長は一時金に勤評をどうしても入れたいと主張し、「組合にどんなに反対されても導入して見せる」と豪語していた。しかし、結局導入できなかった。この時点から一時金に対する査定は完全にゼロになった。

    ※ この勤評制度の団交で谷和社長は「京ガスはずっと年功制で来た。年功制だけでいけば、障害者や病人の給料が上がる一方だ。これでは会社は持たない。障害者や病人には最低賃金さえ保障すれば会社は義務を果たせるのだ」と言った。

  〃 12 団交で屋嘉比が「男女賃金差別は憲法と労基法違反。裁判に提訴したら会社は負けるよ」と言うと、谷和社長は「裁判でも何でも受けて立つ」と発言。
1992,1, 6 屋嘉比――職組の委員長
  〃  1,25 谷和社長は第1回労使協議会席上、開口一番「あなたとだけは交渉したくなかった」と発言した。
  〃  3 職組は会社提案の成果配分制度導入案を受け入れ拒否。
  〃  5 屋嘉比は春闘団交の席上、91年4月付けで出された就業規則に記載されている「別途定める賃金規程」を見せて欲しいと要求。谷和社長は「賃金規程は無い。今後労組と協議をしながら作っていきたい」と述べた。
  〃  6 この上期一時金は、各自基準内賃金×2,6ヶ月+一律10万円という過去最高額を勝ち取る。
  〃 7〜 労働協約締結交渉。(甲39号)
この交渉時、会社は「労基法を全面的に守れば会社は成り立たない」と発言。――職組は抗議文提出(甲40号)――労働協約は合意に至らず締結していない。
1993, 1 屋嘉比は職組役員を辞退。
1994, 1 屋嘉比は職組に、男女差別による賃金格差是正を闘争方針にするよう要請。職組は、賃金格差の根拠を会社に問い質すと約束。2月の協議会で議題になる。
  〃  3,22 組合大会で、会社の回答が報告された。「男性は全員総合職、女性は全員一般職で処遇しており、差別ではない」「建設業に女はいらない」「女性が総合職になりたければ、女性だけ試験をする」「女の仕事は男の補助。何時でも代替可能な単純働」との会社回答。
コース別制度は「既に実施している」と社長が言ったと報告された。屋嘉比が当時の委員長NM氏に「既に実施していると言うのなら、あなたは総合職で採用されたのですか?」と聞くと、「いや、自分は倉庫係りで採用された」と言った。屋嘉比が「男でありさえすれば、仕事内容に関係無く総合職というのか?とりあえず男でありさえすればいいのか?」と聞くとNM委員長は「会社の言い分からすればそういうことらしい」と答えた。屋嘉比は「コース別制について書いたものが何かあるのか?あれば出して欲しい」と要求。その後会社は「書いたものは何もない。書く気もない」と言っていると報告された。当時、コース別制について知っている職員は一人もいなかった。そして、現在においてすら誰も知らない。
  〃  3,24 屋嘉比は当時のMY課長に「女性の仕事を認めないなら辞めてもいいよ」と強く抗議。会社の発言に憤慨したMY課長は社長に直談判。(甲41号証)
  〃  4, 1 屋嘉比と同期の女性2名が入社13年目でようやく主任になる。この時点で同期のSNさんは課長補佐。
  〃   7,18 おんな労組が団交申入れ。
  〃   9, 2 団交開始(甲30号証)  【団交内容は別紙】
1995, 4,13 7回の団交をもって決裂――会社は「差別はない。是正はできない」と主張。
  〃   5,11 おんな労組は大阪府地労委へ不当労働行為救済申立て。
  〃   6,12 昭和38年度版就業規則が初めて屋嘉比に渡された。(甲14号証)
  〃   6,17 新賃金規程入手―94,4,1実施と記載(捏造)されたもの。(甲16号証)
1996, 7,30 結審――会社は地労委公益委員からの和解勧告を拒否。
会社の拒否理由――職組が納得しない。
  〃  12,11 新たに新賃金規程案が提出される――限定社員、非限定社員という言葉が初めて使われた。(甲25号証)
1997, 1,28 団交席上、MK総務部長は「世間では、総合職を転勤可能と位置付けており、京ガスは単独の企業なのでこの言葉はそぐわないと気付いた。よって名称を非限定社員、限定社員とする」と言った。
1997, 1〜2 新賃金規程案についての団交―おんな労組は、コース別制度が存在しなかったことを認め、転換制度導入の前提となる賃金表を提出するよう要求。
  〃  4,17 「賃金表は出せません。出せないものを出せると言ったことは申し訳無い」と会社はおんな労組に初めて謝罪。
  〃  4〜10 MK常務と非公式交渉
  〃 10, 1 地労委斡旋申請(甲28号証)――会社側拒否(甲29号証)
1998,4,27 提訴

 


3,おんな労組との団交

 

第1回(1994, 9, 2) 

 

第2回(1994, 9,30)

 

第3回(1994,10,27)

 

第4回(1994,11,25)

 

第5回(1995, 1,13)

 

第6回(1995, 3,16)

 

第7回(1995, 4,13)

 


仕事内容について補足

Q  入札積算の場合、京ガスで相談できる人が誰かいるか?
A  相談できる人は誰もいない。分からないことはいつでも他社の管理者に尋ね、教えても
   らった。検収業務に関しては大阪ガスの検収担当者や他社の管理者に相談。新工法が
   次々取り入れられる今でもそれは変らない。そのため屋嘉比に一層仕事が集中してきた
   し、代替不可能となっている。現在も会議等で同席している。
Q  例えば誰か? 名前を挙げて下さい。
A  近畿ガス工事(株)――NM所長
   近畿配管(株)―――ON所長
   奥村組土木(株)――KT所長
   森本配管(株)―――KD次長
   京滋工業(株)―――NM所長 など
Q  監督が休んだ場合、仕事が滞ることはあるのか?
A  監督は現在4人で担当しているため、誰かが長期休暇を取っても仕事が滞ることはない。
   管理者KWが休んでも仕事に全く影響は無い。
   (92,10〜94,4 KWは半年間の休暇を取ったが、仕事は滞ってはいない。93,1〜2の
   1ヶ月、屋嘉比が休暇を取った時、検収業務は完全にストップした。大阪ガスの検収担当者
   からは「屋嘉比さんがいなかったら京ガスは工事代金も請求できない。京ガスは余裕がある
   んやな」と後に屋嘉比は揶揄さえされた)
   (SNさんも97年4月から5月にかけて1ヶ月病休を取ったが、仕事は滞っていない)
Q  検収会議に出席していたのか?
A  86年から95年まで約10年間、検収担当者として会議に出席。他社はほとんど管理者が出 
   席していた。京ガスでも他の部署では管理者が出席。
   検収会議は10年間、女性は屋嘉比一人だった。入札説明会も同様。現在も同じ。
Q 入札の積算について
   KWは、「積算は指令書に基づいてやるもので、図面に基づくものではない」と言っている
   が、その通りか?(KW証言2月17日、P18〜P19)
A  これは明かに間違いで、指令書は単なる参考資料に過ぎず、設計図面が優先する。屋嘉
   比は他社の管理者に何度も電話を入れ、確認している。他社の管理者は「指令書を信じ
   てはいけない。あくまで設計図面が優先する」と言っている。違うというなら、証拠を被告が
   挙げるべき。KWは実際に積算をやらないから知らないだけ。
   且つ、積算の裁量は積算担当者に任されている。
Q  検収時点でKWは屋嘉比が書いた竣工図面だけを見て、指令書は見ないと言っている 
   が、これについては?
A  検収の時こそ指令書が重要。なぜなら、指令書との差異が生じた場合は仕様変更計画 
   書、効率化報告書、実績書、実績に伴なう見積書などの作成が義務付けられている。
   (甲8−1,8−2,8−4−1,8−4−2)
   KWがこれらの文書作成は自分が指示したということが嘘になる。
Q  KWが認印を押している施行報告書はどういうものか?
A  屋嘉比が鉛筆で走り書きしたもの。
   あくまでMACS入力の下書きであり、入力時点で何度でも訂正可。社内向けの認印で
   あり、決裁とは程遠い。OGに対する決裁はあくまでMACSの画面でやるもの。
   KWはほとんど内容をチェックしないで印を押すだけ。
Q  鋼管の中圧管とPE管とを同じ掘削内で配管することは無いとKWは言っているが、実
   際はどうなのか?(KW証言2月17日、P25)
A  これはKWの認識の誤りで、実際は入札工事で発生している。(書証甲  号証)
   97,4の指令書で鋼管工事と同時配管の入札工事の積算を屋嘉比はやっている。複雑
   な工事であったため、OG主催の入札説明会にも参加した。KWは積算に全くタッチし
   ていないため分からない。
Q  監督や作業長に積算や検収業務の件で指示を受けることはあるのか?
A  現場の実態はほとんど作業長に聞く。監督に聞くこともあるが、積算や検収業務で指示され
   ることは全くない。彼らは屋嘉比の仕事にタッチできない。完全に委任している。
Q  京ガスの他の部署では、検収や積算は誰が担当しているのか?
A  木造の一般内管はFM監督、集合住宅の特別工事は取締役KM部長が日常業務にして
   いる。

 


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